従業員が心身ともに健康でいられる職場環境の提供を目指す健康経営が注目されています。メンタルヘルスに関しては、労働安全衛生法の改正を受け、2015年12月より一定規模の事業所ではストレスチェックの導入が義務付けられました。ストレスチェックの結果は本人だけでなく、集団分析レポートの形式で人事部門へもフィードバックされますが、その活用方法にお悩みの担当者も多いのではないでしょうか。今回はストレスチェックとリンクした行動特性分析の活用方法を、実際のオフィスシーンをイメージしてご説明いたします。
メンタルヘルスの重要性とストレスチェックの義務化
千部長は今年度のストレスチェック受検されましたか?
年度初めでバタバタしていて、実はまだなんだよ。今年度からストレスチェックはクラウドサービスに切り替わったんだって?
そうです。受検も結果の閲覧もWEBサイトからできて便利です。
今日は少し時間に余裕があるから受けてみるよ。メンタルヘルスの定期チェックは大事だからね。
そうですね。メンタル面での自分のキャパは意外と自分自身じゃわからないですからね。
そうだね。心の健康は身体の健康と違って見えにくいから余計ケアしておく必要があるね。岬課長は結果出た?自分の体感とストレスチェックの結果に違いはあった?
はい。結果は大丈夫でした!ただ、まだキャパには余裕はありましたが、昨年よりもストレス度は上がっていました。あんまり感じてはいなかったのですが…
コロナの影響が長期化していることも影響しているのかな。
そうですね。去年は感染防止が最優先でそこだけに目が行っていましたけど、これからはどう共存していくかも考えないといけないですからね。
そういえば、人事部の同期の筒貫君から聞いたんですけど、今回のクラウドサービスは、かなり具体的な集団分析機能がついているそうなんです。
集団分析機能って、組織別のストレス度とかがわかったりするの?
そうです。以前のサービスは、組織別や年齢層別での分析結果しか出ていなかったんですけど、今回切り替えたサービスは、高ストレスの従業員について個別にストレスの原因を分析して、主なストレスが上司との関係性から来ている場合はアラートが立つみたいです。
人事部としては、集団分析が詳細になった分だけ、対象者によりきめ細やかなケアができるようになったという訳だね。
はい。でもアラートが立った対象者とその関係者に具体的にどんなアプローチをすれば良いのか悩ましいといっていました。
そうだね。そもそもストレス耐性は人によって違うしね。
同じ環境にいても、ストレスを感じる人と余り感じない人と分かれるようですが、何が違うからでしょうか
ストレス耐性と行動特性
行動特性が違うとストレスの感じ方も違うようだよ。
やっぱりそうですか。ストレスを感じやすいタイプの行動特性を持つグループとそうでないタイプの行動特性を持つグループに分かれるんですか?
それもあるけど、行動特性のタイプによってどんなことにストレスを感じるか、ストレスを感じるとどのような行動変容を起こすかも違うそうだ。
結構複雑ですね。
そうでもないよ。身近にそれが簡単にわかるクラウドツールがあるじゃない。
も、もしかして、LISACO®ですか?
導入して半年になるのに、知らなかったの?
すみません。分析結果が細かく出ていたのですが、各項目がどんな意味を持つのか深くは理解していませんでした。
LISACO®は6つの因子別に分析結果がでるよね。志向性以外の5つの因子の分析は【平常時】と【高ストレス時】に分かれている。その上にある4つのタイプ別の説明もそうだけど…
はい。
【平常時】はストレスが余りかかっていない時の行動特性が記載されていて、【高ストレス時】は、その人に高いストレスがかかった時の行動特性が記載されているんだ。行動特性の4つのタイプが平常時と高ストレス時で違う人もいるんだよ。
そうだったんですね。じゃあLISACO®で表示される【高ストレス時】の行動特性に当てはまった行動をとることが多くなれば、本人はストレスがかかっているということになりますね。
そうだね。さっき岬課長も言っていたけど、なかなか自分自身ではストレスが溜まっているかどうかの判断が難しいからね。ストレスチェックは基本年1回だから、普段から自分自身でストレスが限度を超えていないかモニターリングができると助かるよね。
職場や家庭での自分の振る舞いを振り返って、【高ストレス時】の行動特性に当てはまると感じたら、要注意ですね。LISACO®ってそんな使い方もできるんですね。
私はLISACO®を初めて受検したときに結果をプリントアウトして、妻に渡したんだ。妻も『ここは納得!』とかいって面白がって見てたんだけど、1ヶ月ほど前かな『最近仕事大変なの?』って突然訊かれたんでびっくりして。LISACO®の【高ストレス時】に書かれていた行動特性が結構出ていたんだって。
奥様すごいですね。愛ですね。
確かに仕事が忙しくて、疲れていてね。妻が予定合わせて休みとってくれて、二泊三日鄙びた温泉宿でゆっくりお湯に浸かったら、だいぶリフレッシュできたよ。
この前お土産で美味しい和菓子を頂いたのはそういうことでしたか。ご馳走様でした。
行動特性分析を利用したストレスチェックのフォローアップ
人事部の筒貫課長の悩みも、行動特性分析を活用することで解決できるかもしれないね。
LISACO®の上司と部下の分析機能を使うんですね。
わかってきたじゃない。LISACO®の上司と部下の分析機能はちゃんと理解できてる?
任せてください。自分に部下がいる場合、部下との接し方のアドバイスがもらえます。また、自分の部下にさらに部下がいる場合、部下とその部下の関係分析と、部下とその部下の関係維持のためのフォローの仕方のアドバイスがもらえます!
80点だね。
えっ。完璧だと思ったのですが…
LISACO®の特徴は、例えば自分と部下の関係では、自分と部下一人ひとりのそれぞれの行動特性の分析結果に基づくアドバイスがもらえるってこと。部下とその部下の関係では、部下一人ひとりとその部下一人ひとりの行動特性の分析結果に基づいたアドバイスがもらえるってこと。
そうでした!どちらか一方の行動特性だけを見て、もう一方にそれに合わせるようなアドバイスをする訳ではないというところがポイントでした。上司だって神様じゃないから、部下の行動特性だけに基づいたアドバイスをいつもちゃんと実行できないですもんね。
残念だけどその通りだね。
集団分析で部下に主に上司との関係でストレスが溜まっているとされたケースでは、該当する上司やその上司に対象者にLISACO®のアドバイスに従って正しいアプローチをするように提案すれば良いということですね。
上司へのアプローチだけじゃ解決しないこともあるからね。上司の上司が二人を正しくフォローし、二人の関係性を良くすることが問題解決に繋がるケースも多い。LISACO®のこの機能は使えるよ。
筒貫君に早速伝えます。喜ぶと思います。
まとめ
これからは会社全体でメンタルヘルスへ取り組む時代だ。行動特性は一人一人違うように、ストレスの感じ方や耐性もひとそれぞれだ。
はい。そういった意味で、行動特性分析とストレスチェックは親和性が高いですね。
LISACO®も新しいストレスチェックも両方クラウドサービスなので、いつでも必要なときにスマホでログインすれば、分析結果にアクセスできるところが良いね。
しかし千部長はLISACO®を良くご存知ですね。
ツールをいろいろ比較検討したからね。ビジネスで行動分析を活用できる範囲はもっと広いと思うんだ。そういった意味で、LISACO®の機能が今後拡充されることを期待しているよ。それと…アドバイスが詳細なのは助かるんだけど、結構長文で読むのが大変なところは改善して欲しいね(笑)
千部長と岬課長のマネジメント日記 つづく
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