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行動特性を活用することで職場の課題は解決できるのか?

近年の働き方の変化により、職場での対人関係に関する課題が浮き彫りになった事で、行動特性の活用が注目されています。
果たして、行動特性を理解し、活用することで課題に対処できるのでしょうか?
行動特性によって解決できる課題、また、それを利用することで生まれる課題をそれぞれ理解する事が大切です。会社等の組織において行動特性を上手に活用する方法について解説します。

多くの上司や人事部門が感じている課題とは?

以前は、新入社員や新しい部下が来た際には、その人の「人となり」を知るために、歓迎会を開いたり、個別に会食したりと、いわゆる飲みニケーションを利用する上司が多くいました。しかしながら、昨今のワークライフバランスを重視した働き方や、多様な働き方が浸透するにつれ、職場以外の場でコミュニケーションをとる事が難しくなり、やり辛さを感じている方も多い様です。
さらに、この一年は新型コロナウイルスの影響を受け、在宅勤務を行っている為、
・相手の顔が見えない
・自分以外の人に対する態度が見えない
・本心が見えない
と、比較的若い世代も含め、部下や後輩、あるいは上司とどの様に関わっていけば良いか、悩む場面が多くなっています。そうしたコミュニケーションに関する不安は、業務を円滑に進められない要因となります。

一方、人事・採用の現場では、人事異動に際して誰をリーダーにするか、またそのチーム構成をどうするのかが重要なポイントとなりますが、ただ単にそれぞれの仕事で成果をあげているメンバーを集めてもチームとしては能力を十分に発揮できず、思ったほどの成果が上がらない。という事もしばしばあります。

また、せっかく優秀な人材を中間管理職として中途採用しても、入社後に配属先の上司や部下たちと分かり合えず、チーム内でギャップを埋められないまますぐに転職してしまうといった課題もあるようです。

人事異動や採用においてチームのパフォーマンスを最大化するためには、人となりを知らない者同士が、配属後に円滑にコミュニケーションを行えるかどうかが重要なポイントとなります。

行動特性によって解決できる課題とは

本稿では、行動特性をハイパフォーマーの持つ行動特性(コンピテンシー)に限定するものではなく、あくまでもその人自身が持つ特性、「人となり」のタイプと定義しています。以下で、社内コミュニケーションと人事異動や中途採用における課題と行動特性を活用したその解決方法についてご説明します。
(コンピテンシーと行動特性の違いについてはコチラのブログで詳しく説明しています: https://lisaco.i-site.co.jp/2021/01/25/high-performer/ )

社内コミュニケーションにおいて

行動特性を知ることで、その人自身がどのような事に重きを置いているのかが理解できます。簡単に言えば、何事もスピード重視の行動派なのか、コツコツと取り組むこだわり派なのか、といった様なことです。
部下の行動特性を理解できれば、上司はこれまで長い時間をかけなければ知ることができなかった部下のこういった特徴を理解した上でコミュニケーションが取れるようになります。また、自分自身と部下の行動特性を知ることで、自分と部下との価値観の違いを理解した上で指導が行えるようになります。
社員一人ひとりと密接に関わる時間が限られてゆく中、今まで以上のマネジメントやパフォーマンスが求められる時代において、行動特性はコミュニケーション上の課題を解決するための一つの鍵となりえるでしょう。

人事異動、中途採用において

社員一人ひとりの行動特性がわかれば、人事異動に際しても活用する事ができます。
例えば、新製品の開発など、スピード感を持って進めたい場合、これまでのパフォーマンスや潜在能力といった従来の判断基準に加えて、行動特性面で柔軟な発想力があり、決断力があると診断された人材をリーダーに起用するという活用が出来るでしょう。

また、管理職として中途採用を行う際、業務分野において非常に優秀な人材であっても、配属先の上司や部下と上手くいかず、早々に退職してしまったという事例を多く聞きます。
中途採用の現場では、将来上長となる方が面接に臨み、応募者の業務遂行能力が求めるレベルを満たしているかのチェックに加え、応募者の人となりや自分自身やチームメンバーとの相性を評価しています。さらに、人事部門や経営者の方も面接を行い、客観的に応募者の人物を評価されているケースも多いのですが、どうしてもこのようなミスマッチが生じます。応募者の行動特性を理解できれば、業務適性や将来の上司との相性やチームとの親和性が確認できます。

行動特性の利用によって生まれる新たな課題

一人ひとりの行動特性を知る事で、様々な課題に対応できる事が分かりましたが、会社等の組織で行動特性を利用する事によって生まれる課題もあります。

部下は、行動特性の診断を受ける事で、上司により良いマネジメントを期待するようになります。上司から行動特性を活用した適切なアクションがなければ、自分の行動特性を知ってくれているはずなのに・・・と不満を感じる人も出てくる可能性があります。

一方、上司は、直属の部下に対する指導だけでなく、自分の部下がその部下を指導できているか、お互いのコミュニケーションに齟齬を感じていないかを気にかけ、二人の関係の架け橋となるような動きがより求められる様になります。これまで任せていた指導も、もっと主体的に関わらなければならないため、人によっては仕事が増えると感じてしまう人もいるでしょう。

また、行動特性は、生活環境や職場環境の変化や学習などによって変わっていきます。定期的に診断を行わなければ、その人自身が自分の変化、成長に気付かなかったり、上司が部下の変化、成長に基づく最適な対応ができないといった課題も出てくるでしょう。

これらの課題に対処するためには、定期的に行動特性の診断を受け、自身と相手の最新の行動特性に基づき適切なコミュニケーションを日々行っていく必要があります。行動特性の活用については、制度やツールの導入はスタートであり、アップデートを行いながら、十分な活用を継続していくことが課題解決のポイントとなります。

まとめ

行動特性を知り、活用する事によって解決できる課題や、行動特性診断の利用によって生じる課題についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

行動特性は、その人の人となりを知る事で、上司と部下の関係の円滑化や、人事異動や中途採用に活用できることが分かりました。しかし、一旦利用を始めた場合、十分に活用できないと別の課題を誘発する可能性があります。
行動特性の特徴を十分理解した上で活用が出来れば、より良いコミュニケーションが生まれ、結果が出せるチーム、組織へと成長できるでしょう。

行動特性分析ツールLISACO®では、個人の行動特性の診断結果だけではなく、上司とその部下それぞれの行動特性を元にしたアドバイスが表示されます。
また、一回の行動特性診断だけではなく、半年に一回以上定期的に行動特性診断を行う事を想定し、過去の診断結果も見られる様になっています。
さらに、管理職の中途採用において、行動特性の診断結果を元に採用者の業務適性や配属先の上司との関係性を分析し、参考にする事が可能です。

貴社が抱える課題に対して、行動特性を活用できそうでしょうか? 是非お気軽にご相談下さい。

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