社員の行動特性を企業で活用したい場合、まずはコンサルティングを依頼したり、アセスメントサービス導入を検討したりするべきなのでしょうか?もっと簡単な行動特性の活用方法はないでしょうか?そこでコンサルとアセスメントの違いや、企業が行動特性分析サービスを利用する方法を解説していきます。人事評価改革や採用強化も含めた人事戦略立案に、行動特性分析を活用していきましょう。
企業で行動特性を活用する方法
行動特性分析を企業で活用したいというニーズが増えています。そもそも、行動特性とは何なのでしょうか?行動特性を理解するために、行動特性、ハイパフォーマー、コンピテンシーという3つの用語の違いをまずご説明いたします。この3つの違いは意外に重要なのです。
ハイパフォーマーとは、業務で高い成果を出す人のことです。みなさんのまわりにもハイパフォーマーはいるはずです。例えば営業成績を常に出せるトップセールスや、正確なコードを早く書けるシステムエンジニアがそうですね。
このようなハイパフォーマーの行動やアタマの中にあるノウハウや思考方法をまず整理します。それを人材の評価・育成のためにモデル化し、組織全体のパフォーマンスを向上させるために活用するやり方をコンピテンシー評価と言います。コンピテンシー評価は行動特性評価と言われるケースもありますが、「コンピテンシー」イコール「行動特性」ではありません。コンピテンシーとは、ハイパフォーマーをモデル化し、評価対象として体系化された状態の行動特性のことを指しています。コンピテンシー評価とは、モデルとなるハイパフォーマーの行動特性に評価対象者の行動特性がどれだけ近いかという点を見る評価方法と言えます。
社員一人ひとりの行動特性が把握できれば、各社員の行動特性に合ったマネジメントや人材育成ができるので、力を発揮できるチームを目指せます。企業の人事戦略や人事評価に役立てることができるため、企業は行動特性を活用する方法を模索しています。
しかし、全社員の行動特性を分析するにはどうすればいいのでしょう?行動特性分析は人事マネジメントの中のひとつの方法論とはいえ、内部で整理し活用するのは簡単にはできそうにありません。そこでコンサルティングとアセスメントを導入する方法があります。
コンサルとアセスメントの違いを理解しよう
コンサルティングのことを、本記事では人事戦略・人事評価・人事管理向けのコンサルと表します。コンサルとは人事戦略・人事評価・人事管理の外部専門家が、課題解決策の立案やアドバイスをしてくれるサービスです。具体的なコンサルサービスの内容はコンサル会社によって様々です。課題のヒアリング・抽出・整理、原因究明、改善策の立案、アクションプランの提示、課題解決の可視化、効果測定等が挙げられます。
コンサルは人事に関する問題を改善に導くスペシャリストです。コンサルを導入するメリットは、専門家ならではの視点から適切な改善提案、外部からの客観的なノウハウを取り入れることができることです。外部に委託するため、社内の人事部門のリソース不足も補ってくれます。
逆にデメリットはコストがかかる点です。コンサルティングファームの業務単価は高く、工数をしっかりとかけてコンサルをしてくれるので費用は高くなります。また、アンマッチな結果になることもあります。人事の専門家とはいえ、改善提案が自社にマッチしているのかというと100%保証はできないのです。高いコストをかけて、自社に合わない人事コンサル提案を受けてしまうケースもありますので、注意しましょう。
アセスメントとは客観的に評価と分析をするという意味で、コンサルよりももう少しライトなサービスと言えるでしょう。「ます何が課題で何を改善し、何に取組んでいけばよいか」をゼロからヒアリングし、改善提案までしてくれるのがコンサルサービスです。それに対し、アセスメントはゼロから進めていくというよりも、ツールやサービスを基準に評価や分析をするサービスと言えます。つまり、パッケージとして提供されているツールやサービスが、課題解決策としてマッチするかというスタンスで、アセスメントは進んでいきます。
アセスメントは人事戦略立案や人事評価改革のような大きなテーマにそって進めていくのではありません。タレントマネジメントシステムや人事分析クラウドサービスのようなツールやサービスを課題の解決方法として選定する前に、「それがマッチするかどうか」を整理・評価していくのがアセスメントです。人事評価や人材育成、適正配置、人材の見える化等の課題解決のためのツールやサービスを対象に、アセスメントを行います。アセスメントの結果、「そのツールやサービスが、自社の課題解決方法としてマッチするので導入する」という流れになるケースが多いでしょう。
コンサルとアセスメントにはこのような違いがあるのです。しかし、コンサルほどコストがかからず、アセスメントほどツールやサービス導入前提のようなシバリがない分析サービスはないのでしょうか?実は、行動特性分析を簡単にクラウド活用して実施できるサービスがあります。分析して結果を提示して終わりではなく、分析結果をそのまま組織マネジメントに活かせるものなのです。どんなものなのでしょうか?
もっと簡単な行動特性分析がある
行動特性分析の活用を考える企業がコンサルもアセスメントも不要で簡単に導入できる行動特性分析サービスがあります。それが「行動特性分析ツール」というジャンルで、製品名を「LISACO®(リサコ)」と言うクラウドサービスです。
行動特性分析ツールLISACO®(リサコ)は、全社員の行動特性を診断し、その情報を収集し、分析を行うクラウドサービスです。行動特性基準は独自のメソッドで分析・分類します。行動特性を4つに分類し、6つの因子から分析するメソッドがオリジナリティのある特長です。行動特性4つの分類と6つの因子を簡単にご紹介しましょう。
【行動特性一覧 4つの分類】
①チャレンジタイプ
使命感が強く、やり遂げるタイプ。若干自尊心が強いため、周囲とトラブルや摩擦を引き起こしてしまう可能性がある。歴史上の人物例:大久保利通や織田信長。
②オフェンスタイプ
好奇心旺盛、熱血漢・親分肌のタイプ。若干感情的な行動をとりやすく、好き嫌いで物事を判断してしまう可能性がある。歴史上の人物例:坂本龍馬や豊臣秀吉。
③ディフェンスタイプ
コツコツと課題解決に取り組むタイプ。未経験で心配なことへのチャレンジは苦手で、挑戦しない姿勢が出てしまう可能性がある。歴史上の人物例:西郷隆盛、徳川家康。
④バランスタイプ
思いやりの心精神から、みんなをまとめるタイプ。優しすぎる性格から、自分の意見が言えない可能性がある。歴史上の人物例:伊藤博文、毛利輝元。
※歴史上の人物例はイメージです。わかりやすくするための表記ですので参考にしてください。
【行動特性 6つの因子】
1)論理性(Logicality) | 論理重視か、感性重視かを数値により判断する |
2)志向性(Intentionality) | 理想主義か、現実主義かを数値により判断する |
3)厳格性(Strictness) | ルール厳守か、柔軟な運用かを数値により判断する |
4)受容性(Acceptability) | 他人中心か、自分第一かを数値により判断する |
5)補完性(Complementarity) | チーム重視か、個人重視かを数値により判断する |
6)開放性(Openness) | 公開主義か、秘密主義かを数値により判断する |
60問の簡単なアンケートに回答するだけで、このように行動特性を4つに分類し、6つの因子に基づき分析ができるのです。コンサルやアセスメントの導入をしなくても、簡単に行動特性の分析ができるので、人事戦略や人事評価に活用できて便利ですよね。
まとめ
「行動特性を活用するためのコンサルティングとアセスメントの違いとは?もっと簡単な方法もご紹介」と題してご紹介してきました。企業が行動特性を活用する方法を模索している背景や、コンサルとアセスメントの違いが理解できたと思います。
コンサルとアセスメントには一長一短があることがわかりました。「人事評価改革や採用強化も含めた人事戦略をしっかり立案したい」という明確な目的がある場合は、コンサルサービスを選ぶのが的確な判断だと思います。「課題解決のポイントはわかっているのでツールやサービス導入で解決したい。けれど本当にそのツールやサービスや解決できるのか心配」というケースは、アセスメントサービス導入が良いでしょう。
もっと簡単に行動特性分析を活用する方法として行動特性分析サービスが存在していることもわかりました。明確に「行動特性を企業で活用したい」という要件ならば、独自のメソッドで行動特性を分析してくれ、そのまますぐに組織で活用できる「行動特性分析ツールLISACO®(リサコ)」はお手軽な方法かもしれません。
とにかく社員全員の行動特性を把握し、その結果を収集して分析することは大変な作業です。Googleフォームでアンケート作成をしたり、エクセルフォーマットで入力項目を作成したり方法ではとても実現できません。そして「1回だけの収集」ではなく、今後、新入社員や中途社員もたくさん入社してきます。人事異動や組織変更によって上司部下の関係も変わりますので追加の情報収集やメンテナンスも必要です。
一般的に人事部門は「少ない人数」で「たくさんの社員のため」の業務をまわしていますので、行動特性分析のために専任担当を置くことはできません。行動特性を短時間で把握できるクラウドサービスから検討してみてはいかがでしょうか?
情報収集をしている方や、行動特性を組織で活用することをご検討中の方に向けて、詳細をご説明したダウンロード資料をご用意しております。また、不明の点がございましたら、当サイトにお気軽に問い合わせください。
まだ情報収集中で学びを優先されたい方
「日本におけるテレワークこそ、行動特性分析の活用が必要な3つのポイント」
ツールやサービスの具体的な解決策を探している方
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