どんなタイプの人がリーダーシップを発揮できる行動特性を備えているのでしょうか?コンピテンシーの高い人がそうでしょうか?それとも…。本記事では行動特性とリーダーシップの関係をご説明するとともに、リーダーシップを発揮するための行動特性分析の活用方法について解説します。
コンピテンシーの高い人はリーダーシップがある?
コンピテンシーの高い人とは、一般的にはハイパフォーマー(業務遂行能力が高く、安定して成果を出し続ける人材)の行動特性をモデル化した基準を一定程度クリアしている人のことを指します。このようなコンピテンシー評価は、多くの企業でも取り入れられていますね。ただ、コンピテンシー評価におけるハイパフォーマーのモデルは一つではありません。職種や業界によっても違いますし、企業の社風によっても異なります。正確には、企業ごとに設定された職種別のハイパフォーマーのモデルに近い人が、その企業にとってコンピテンシーの高い人ということになります。
ある企業でコンピテンシーの高いとされる人は、その企業においては成功者のモデルに近いわけです。つまり、一般的に言えばその企業のその職場においてはある程度のリーダーシップの水準を備えていることが推測できます。なぜなら会社という組織においては、成果はチームで出していくことが必要とされるからです。ハイパフォーマーは業績目標を達成するための方法を考え、計画を立て、周囲の人の協力を得て、業務を遂行していきます。また、ハイパフォーマーは、人を巻き込む魅力を持った人が多く、そういった意味でも、リーダーとしての素質を備えている人が多いと言えるでしょう。
リーダーシップが発揮できる行動特性のタイプは?
コンピテンシーは評価のための行動特性分析の利用の一例です。目的を評価に絞らず、広い意味での行動特性の分析を行う際には、いくつかのタイプに分類して行うケースが一般的です。
行動特性分析ツールLISACO®では、以下のとおり4つのタイプに分類して分析しています。
【行動特性分類① チャレンジタイプ】
使命感が強く、スピード重視。苦しいこともやり遂げる頑張り屋さんです。ただ、自尊心が強く、言葉もきついので、周囲と摩擦を引き起こしてしまうところがあります。歴史上の人物に例えると織田信長や大久保利通が近いイメージです。
【行動特性分類② オフェンスタイプ】
親分肌で好奇心旺盛。仲間思いのノリの良い熱血漢です。ただ、感情的な行動をとりやすく、好き嫌いで物事を判断してしまうところがあります。歴史上の人物に例えると豊臣秀吉や坂本龍馬が近いイメージです。
【行動特性分類③ ディフェンスタイプ】
こつこつと課題に取り組む職人肌のこだわり派です。ただ、未経験のことへのチャレンジが苦手なところがあります。歴史上の人物に例えると徳川家康や西郷隆盛が近いイメージです。
【行動特性分類④ バランスタイプ】
思いやりの心が強く、みんなを纏める調整役です。ただ、優しすぎて自分の意見をはっきり言えないところがあります。歴史上の人物に例えると毛利輝元や伊藤博文が近いイメージです。
この4つのタイプのうち、リーダーシップが高いタイプはあるのでしょうか?オフェンスタイプは「親分肌」とあるのでリーダーシップがありそうですが…。
結論から言うと、LISACO®のタイプはそれぞれストロングポイントとウイークポイントがあり、どのタイプがよりリーダーシップが強いということは言えません。例えば、オフェンスタイプは、親分肌ですが、好きな人だけで周りを固めてしまう傾向があり、それに反発する部下も出てきます。逆に、チャレンジタイプは、スタンドプレーをする一匹狼的なところもありますが、ビジョンや計画の立案能力が高く、カリスマ的なリーダーシップを発揮することもあります。それぞれのタイプ別にリーダーシップの発揮の仕方が違うという理解の仕方が適切でしょう。
万人受けするリーダーシップはない
みなさんは「リーダーシップ」という言葉にどんなイメージを持っていますか?「リーダーとしてチームをまとめて目標を達成する力」といったところでしょうか。しかし、具体的には人によってかなり違うのではないでしょうか?「リーダーとしてのビジョンや決断力」を挙げる人もいれば、「リーダーとしての専門性や理解力」を挙げる人もいると思います。「リーダーとしての熱量や思いやり」や「リーダーとしての公平性や包容力」を挙げる人もいるでしょう。
人にはそれぞれ個性があり、リーダーにもいろいろなタイプの人がいるように、そのリーダーが率いるチームのメンバーにもいろいろなタイプの人がいます。それぞれが抱くリーダーやリーダーシップはそのタイプによって変わってくるのです。
したがって、万人受けするリーダーシップというものは存在しません。真のリーダーシップとは、チームのメンバーひとりひとりの個性を理解し、メンバーに寄り添った仕事のアサインメントや指導を行いながら、チーム内の一体感がでるようにメンバー同士の人間関係を良好に保つ力だと言えるのではないでしょうか。
行動特性分析に基づく具体的なリーダーシップ
「そんなリーダーシップが理想的なのはわかるけど、現実的にはそんなの無理だよ」という言葉が聞こえてきそうです。確かに、多数のメンバーを有機的に繋げてチームを運営していくためには、メンバーに対する深い理解が必要です。業務遂行能力については、タレントマネジメントシステムが整備されていれば、職務経験やこれまでの評価の履歴を見ることができます。
ただ、メンバーの‘人となり’まで理解するとなると、かなり密度の濃いコミュニケーションを取る必要があります。これにはとても時間がかかりますし、新型コロナウイルスの蔓延や働き方改革の影響で、その機会を得ることも年々難しくなってきています。
このような状況下では、行動特性分析を活用することが、真のリーダーシップ発揮の近道なのです。行動特性分析ツールLISACO®を導入すれば、部下の行動特性をタイプ別に大枠で理解することができます。詳細を理解したければ、自分と部下との行動特性分析に基づく部下の指導のアドバイスを受けられます。また、自分の部下とその部下との関係性の分析結果に基づき二人にどのようなフォローをすれば、両者の関係性を良好に保てるのかのアドバイスを受けられるのです。
多くの部下を抱えるリーダーは、日頃から全ての部下の関係性を完全に把握してケアをすることは現実的には不可能ですので、普段はタイプ別分類での大枠の理解に基づき対応しても大丈夫です。メンバー内の人間関係に何か問題の兆候を感じたときに詳細な分析結果を閲覧し、その結果に基づきメンバーのフォローをするという使い方もできるのが、LISACO®の良い点です。
まとめ
真のリーダーシップを発揮するための行動特性分析の活用方法についてご説明をしてきました。行動特性分析ツールLISACO®は、あなたのリーダーシップを支援してくれるツールです。もっと詳しく知ることのできるダウンロード資料や無料トライアルもありますので、下記よりダウンロードください。
まだ情報収集中で学びを優先されたい方
「日本におけるテレワークこそ、行動特性分析の活用が必要な3つのポイント」
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